【美容ライターが解説】日焼け後のケアはどうする?紫外線対策もご紹介
万が一日焼けしたら、正しいアフターケアでリカバーしよう!
紫外線が最も強いのは、7月。
しかし、日焼けや紫外線を気にする必要があるのは夏だけの話と思っているのなら、それは大間違い。紫外線量は2月後半から徐々に増え、5月にはピーク時とほぼ変わらない量になる。
そのため、冬の終わりから春の始まりにかけて紫外線対策をサボると、うっかり日焼けをしてしまうことになるのだ。日焼けをすると肌に負担がかかるため、一気に老化が進む原因につながることも。
本記事では、美容ライターの筆者が日焼け後のケアや、おすすめの紫外線対策グッズについて詳しく解説する。うっかり日焼けをしてしまった人や、紫外線の対策方法について悩んでいる人はぜひチェックしてほしい。
※参考:気象庁 紫外線のデータ集「日最大UVインデックス(観測値)の年間推移グラフ」
このページの目次
日焼けを放置するとどうなるの?
実は、肌が老化する原因の約70%が紫外線によるものだとされていることをご存知だろうか? ※
確かにシミ・シワ・たるみは加齢による側面もある。しかし、肌の弾力やキメを作るコラーゲンやエラスチンは、紫外線によってダメージを受けることで変性する。その結果、「老化」と呼ばれる現象を引き起こすことが多い。
つまり、肌への負担を抑えるには、日焼けを極力避けるべきだといえる。また、仮に日焼けしてしまったとしても、決して放置してはいけないのだ。
※参考: 友利 新 『肌老化が怖くなくなる本気の肌トレ』 主婦の友社
紫外線の基礎知識を確認しよう!
繰り返しになるが、肌への負担を抑えたいなら日焼け対策は避けて通れない。ここからは、日焼け対策をするうえで重要な、紫外線についての知識を学んでいこう。
地上に届く紫外線には「UVA(紫外線A波)」と「UVB(紫外線B波)」の2種類があり、日焼け止めには、それらを防ぐ力を表す数値が記載されている。それぞれ詳しく解説する。
UVB(紫外線B波)とは?
実は、多くの人がイメージする日焼けは「UVB(紫外線B波)」によるものだ。UVBは、肌の表面を真っ赤に焼いたり(=サンバーン)、肌の表面を傷つけたりする。
「日差しが強い」季節に最も注意すべき紫外線ではあるが、UVBは、帽子や日傘、サングラスなどで対処しやすいのが特徴だ。また、雲やガラスでもある程度遮られている。
「SPF」はUVB(紫外線B波)を防ぐ数値のこと
日焼け止めのパッケージでもよく目にする「SPF」は、Sun Protection Factor(サン・プロテクション・ファクター)の略で、「UVB(紫外線B波)」を防ぐ効果を表した指標だ。
SPFの数字が大きいほどその効果があり、最大のものは50+(=SPFが51をこえる)と表記される。
UVA(紫外線A波)とは?
肌トラブルを避けたいなら、年間を通じて対策すべきなのが「UVA(紫外線A波)」。
UVAは一年中、日が出ている時間は絶えず降り注いでおり、雲やガラスも通り抜けて肌の真皮まで到達する。そのため、曇りの日に家の中で過ごす場合であっても対策が必要となる。一般的に「UVケアが一年中必要」とされているのは、このUVAを避けるためと言っても過言ではない。
また、UVAを浴びても、肌の表面には一見なんの変化も起こらないので、日焼けしているかどうかさえ自覚できない場合が多い。しかし、真皮でコラーゲンやエラスチンを変化させ、じわじわと肌の老化を進行させる恐ろしい紫外線なのだ。
「PA」はUVA(紫外線A波)を防ぐ数値のこと
「PA」は、Protection Grade of UVA(プロテクション・グレード・オブ・UVA)の略で、「UVA(紫外線A波)」から肌を守る効果を表した指標のことをいう。
日焼け止めには「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階でその効果が示されており、「+」の数が増えるほどUVAを防ぐ効果も高まる。
うっかり日焼けをしたらどうしたらいいの?
「UVB(紫外線B波)」による日焼けの対処法
UVBによる日焼け、いわゆるサンバーン(赤み、かゆみ、水膨れなど)は、医学的には「やけど」と同じ扱いになる。そのため、やけどの応急処置と同じで、まずは日焼けした部位を水や冷やしたタオルなどで冷却し、炎症を抑えることが第一優先。
スキンケアは、炎症がおさまってから行おう。炎症がおさまっていないのにスキンケアをすると、逆に炎症が悪化する場合もあるため注意が必要だ。
日焼けした部位を十分に冷やしてから低刺激の化粧水などで保湿し、それでも数日ヒリヒリが続く、衣類に触れると痛いなどの症状があれば病院で薬をもらうのがベター。
「UVA(紫外線A波)」による日焼けの対処法
一方、UVAは常に浴びてしまっているものであり、日焼けしたことにさえ気づかない場合も多い。
そのため、日頃からUVAカット下地や美白効果が期待できるコスメを使ったり、抗酸化サプリメントを毎日飲んだりするなどコツコツとケアを続けるしかないのだ。
UVA対策としては他にも、家の全ての窓ガラスや車の窓ガラスにUVAをカットする特殊シートを貼る、外に出るときには年間を通じて長袖を着る、サングラスをかけるなどの方法が挙げられる。
ちなみに、筆者がこれまでインタビューしてきた美容の専門家、例えば美容医療の第一人者などは、上記のようなUVA対策を徹底している人が多かった。
【パーツ別】「UVB(紫外線B波)」による日焼けのアフターケア方法
ここからは、うっかり日焼けをしてしまった場合のアフターケアをパーツごとに紹介していく。おすすめのアイテムもあわせて紹介しているので、チェックしてみて。
顔の日焼けのアフターケア方法
- 顔に熱を感じる場合、炎症を抑えるために冷やしたタオルなどを優しく顔に当てて冷やす
- シートパックを使ってさらに顔を冷やす
- パックが終わったら化粧水をつけて3分間放置する。この際、パッティングはせず、手のひらでなじませるようにハンドプレスする
- 3分未満で顔が乾く場合は、潤いが足りていないので、再度化粧水を丁寧につける。3分間放置しても顔が乾かなくなるまで、化粧水の重ね付けを繰り返す
- 美白成分の入った美容液を馴染ませて、3分間放置する
- 美容液が3分未満で乾いたら、4の化粧水の重ね付けに戻る
- シミが気になるところには、美容液を重ね付けする
- 3分経っても、美容液が乾かなくなったら美白成分の入ったクリームをつけて保護する
アフターケア以降も、洗顔やスキンケアの際に「こすらない」ことを徹底しよう。炎症が起きている肌をこするとさらに悪化し、シミやたるみの原因になってしまう。
ちなみに、美白成分でおすすめのものはビタミンC誘導体、アルブチン、トラネキサム酸、アスタキサンチンなどだ。
顔の日焼けのアフターケアにおすすめの商品:肌ラボ 白潤プレミアム 薬用浸透美白化粧水 170ml
体の日焼けのアフターケア方法
- 体の熱を感じる部分には冷却シートや冷やしタオル、氷のうなどを当て、とにかく熱が取れるまで冷やす
- 熱が取れたら化粧水を塗布し、顔と同じように3分経っても乾かなくなるまで化粧水を重ね付けする
- 3分間経っても化粧水が乾かなくなったら潤いが満ちてきたサイン。美白成分の入ったボディクリームなどで肌を保護・保湿する
- 2〜3日経過し、肌が落ち着いてきたらココナッツオイルを塗る
体の日焼けのアフターケアにおすすめの商品:ロロシューン VCクリアコントロールローション 120mL
体の日焼けのアフターケアにおすすめの商品:GronG オーガニックエクストラバージンココナッツオイル 500ml
ココナッツオイルには、リノール酸やラウリン酸が豊富に含まれる。
これらは、炎症を抑えて肌の潤いを戻してくれるだけでなく、肌のバリア機能を回復してくれる効果もある。ココナッツオイルはたっぷりではなく、薄く伸ばすように使おう。
唇の日焼けのアフターケア方法
- ハンカチなどに包んだ保冷剤を当てるなどして唇を冷やす
- 刺激物が含まれていないワセリンをたっぷり塗り、唇にラップをして10〜15分程ほど時間をおけば完了
唇は最もデリケートな部分のひとつであるため、直接肌に保冷剤などをつけるのは厳禁。なお、日焼けの症状が治まるまでは、リップメイクも控えるようにしよう。
唇の日焼けのアフターケアにおすすめの商品:健栄製薬 ベビーワセリンM 60g
髪の毛の日焼けのアフターケア方法
- シャンプーで髪を洗う(アミノ酸系の頭皮にも髪にも優しいタイプがおすすめ)
- トリートメントをつけてヘアキャップをし、10〜15分ほど時間をおく
- トリートメントを洗い流したら、コンディショナーをつけて洗い流す
- タオルドライを十分に行い、ドライヤーやブローはオイルで保護しながら手短にする
- なるべく早いタイミングで、美容院でのトリートメントも行う
髪の毛の日焼けは気づきにくいが、「フケかと思ったら、頭皮の皮が剥けていた」という場合は、頭皮とともに髪の毛が日焼けしている可能性が高い。また、夏に髪の毛のパサつきが酷くなる人も、紫外線の影響を受けている場合が多いので、アフターケアを試してみよう。
日焼け止めを選ぶポイント、より効果的な使い方は次のページで!
ここまでは、紫外線の基礎知識や日焼けのアフターケアについて解説してきた。
次のページでは、日焼け止めを選ぶポイントやより効果的な使い方、おすすめの紫外線対策アイテムについて解説していくのでぜひチェックしてほしい。