【皮膚科医監修】肌をゴシゴシ洗うのはNG!?「ナイロンタオル黒皮症」って?
ナイロンタオルで肌をこすってはダメ!ナイロンタオル黒皮症って何?
9月に入ったとはいえ、まだまだ汗ばむ季節。たくさん汗をかいたからといって、ナイロンタオルで体をゴシゴシと力強く洗ってしまってはいないだろうか? そんな人はちょっと待って! もしかしたら、「ナイロンタオル黒皮症」になってしまうかも!
「ナイロンタオル黒皮症」とは、あまり聞きなれない病名だが、いったいどんな症状なの? 対策法は? 詳しいことを「わかばひふ科クリニック」の院長、野崎誠さんに聞いてみた。
教えてくれたのは?
ナイロンタオル黒皮症とは?
ナイロンタオル黒皮症とは、ナイロンタオルなど刺激の強い素材で、肌を力任せにこすることによって、肌にメラニン色素が沈着し、波打つような黒いシミが出てくる症状を指す。
「痛みやかゆみがないため、自分で見つけることは難しく、人に指摘されて初めて分かるケースが多いようです」(野崎先生)
野崎さんいわく、ナイロンタオル黒皮症は、肌質に関係なく、肌に強い刺激を与え続けることが原因。
症状が出るのはゴシゴシと体を洗うことを好む中高年の男性に多いよう。しかし、刺激の強い素材で体を洗う習慣がある人は、年齢や性別に関わらず、発症する恐れがあると話す。
ナイロンタオル黒皮症の予防方法は?
では、ナイロンタオル黒皮症にならないためには、どのようにすればいいのだろう?
「まずは、体を洗う際、力任せにゴシゴシとこすらないことが前提です。また、ナイロンタオルではなく、タオル地など、できるだけ肌にやさしい素材のものを使うとよいでしょう」(野崎先生)
そのほかの予防策として、ビタミンCを摂取すると、メラニン色素の沈着を通常よりも早く減らすことができるので効果的。
では、それでも発症してしまった場合の治療法は?
「残念ですが、治療は難しいです。レーザー治療やステロイド系の塗り薬がありますが、それらの治療は、あくまでこれ以上悪化させないためのもの。ゴシゴシ洗う習慣をやめ、自然に治るのを待つしかありません」(野崎先生)
まずは発症してしまう前に、今の洗い方に問題はないかを見直してみよう!
(杉山大祐/ノオト)