冷え性とおさらば! 身体を温める着こなし術
いよいよ本格的な寒さが到来。暖房器具を使い始める人も増えるだろう。しかし、光熱費を考えれば、できるだけ服の着こなしを駆使して防寒対策をしたい……。
そもそも「冷え」とは、身体全体で上下の温度差がある場合に生じる現象。下半身、特に足首から先が上半身より低温になることで冷えは起こるのだ。
冷えを抑えるためのポイントを解説しよう。
首もとをガードする
首は、頭を支えるため筋肉が緊張して血流が滞りがち。首を温めることで血行がよくなり、手足まで温めることができる。また、重ね着をすると温かい空気が下から上がっていくので、襟元から空気を逃がさないようにしっかり蓋をしたい。理想的なのは、ムレにくい絹製のスカーフなどだ。薄くても十分保温効果が得られる。ハイネックのトップスやマフラーでもOK。
上半身を上手に温度調節
上半身は、気温差に合わせて調節できる着こなしがのぞましい。暖房などで汗をかいた後、外気にあたると身体を冷やしてしまう。肌着、シャツ、セーター、コートとできるだけ重ね着をして、着脱しやすいファッションを心がけたいところだ。
下半身を温める
体内の血液の70パーセントが下半身に集中していると言われている。まずは下半身の冷えをとることを最優先に考えよう。なかでも腰は寒さをキャッチしやすい部位。腰までガードしてくれる発熱素材のスパッツを履いたり、貼るカイロで温めたりすると効果的だ。
次にお腹。お腹は内臓に近く、お腹を冷やすのは内臓を冷やすことと同じ。ファッション的にも問題なくつけられる薄手の腹巻は必須アイテムだ。ちなみに筆者の愛用腹巻は、カイロが入るポケットが付いており、とても重宝している。
最後は重要な足先。足先は身体の中でもっとも血流が悪く、冷えやすい。保温性の高いタイツやレッグウォーマー、足首ウォーマーでしっかり保温しよう。また最近では、冷えとり靴下4枚履きが話題になっている。絹と綿の靴下を交互に重ねて4枚履く方法で、足先から排出される毒素を靴下が吸収し、冷えとともに身体の不調を取り除く効果が期待できるという。
温かい服の着かたのコツ
身体にフィットした服は保温効果が高いと勘違いされがちだが、身体を締め付ける服は血行を悪くするので逆効果。肌着や着こむ服は、ある程度ゆとりのあるサイズを選ぼう。そうすることで、身体と服の間に隙間が生まれる。隙間を流れる温まった空気が身体を包み冷えから守ってくれるのだ。
保温効果のある素材
羊毛やシルク、カシミア、アクリル、ポリエステルなどが◎。冷え性がひどい場合は、できる限り吸湿性に優れる天然素材を利用して、重ね着をするのがベストだ。
身体の部位ごとに適した保温方法は異なる。ちょっと意識した着こなしをすることで、冷えからの解放が期待できそうだ。
(波多野友子+ノオト)